漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
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実証
- 葛根湯(かっこんとう)
かゆみなどのアレルギー症状に加え、自然な発汗がなく、頭痛、発熱、寒け、肩こりなど、かぜ症状をともなう人に用いられます。 - 葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
鼻水、鼻づまりなどの鼻症状が慢性化した鼻アレルギーのほか急性・慢性の鼻炎、蓄膿症に用いられます。 - 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
アレルギー性鼻炎のほか、むくみや尿の出が悪いなどの腎炎の症状、手足の関節が痛むなどの関節リウマチ症状のある人に用いられます。
中間証
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
水っぽい鼻水や痰が出て、くしゃみ、せき、呼吸困難、尿量減少、むくみ、胃内停水などがある人に使われます。 - 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻づまり、鼻水、後鼻漏(こうびろう:のどに鼻水が漏れる)、鼻腔内が乾燥して痛むなどの症状をもつ人に用いられます。
虚証
- 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
アレルギー性の症状に加え、微熱、寒け、頭痛、めまい、全身倦怠感、せき、痰などのかぜの症状があり、さらに手足の冷えが強い場合に用いられます。体力の充実している人では、副作用が現れやすいことがあります。 - 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
アレルギー性鼻炎で水っぽい鼻水がたくさん出る場合に使われます。ぜんそく、気管支炎、腎臓病などの治療にも用いられます。